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診療科放射線治療科

更新日:

根治照射から症状緩和まで、治療中・後の患者さんのQOL(生活の質)を良好に保ちます。

放射線治療はがん治療の三本柱のひとつで,「切らずに治す治療」です。近年の放射線治療の進歩で高精度治療が可能となり、適応の拡大とともに副作用が著しく軽減され、治療中・後の患者さんの生活の質(QOL: quality of life)を良好に保てるようになっています。たとえ遠隔転移でもオリゴ転移で制御可能であれば、高精度照射により長期生存が望めます。諦めないでください。

放射線治療科部長
池田 恢

対応疾患

肺がん 小結節末梢肺癌に対して体幹部定位放射線治療SBRTの適用を推進します(2020年実績17例)。またIII期非小細胞肺癌に対しては根治を目指した治療体系をカンファレンスを通じて検討します。頻度の高い骨転移や脳転移に対しても定位放射線治療SRTや緩和的治療を行います。近年、分子標的薬剤や免疫チェックポイント阻害剤の適用もあり、予後は著明に改善しています。
乳がん 乳房温存手術後の照射として、当院では42.56Gy/16回/3.5週の短期照射を実施しています。また骨転移、脳転移に対しては短期緩和照射、定位放射線治療SRSを行い,良好なQOLの維持を達成できています。
食道がん 通過障害に対しては、抗がん剤併用放射線治療を行います。
大腸がん(結腸・直腸がん) 術前化学放射線療法を実施しており、より多くの適用を図ります(2020年実績16例)。肝転移・肺転移症例に対しては定位治療(ピンポイント照射:SRS/SRT)を推進しています。
肝腫瘍(原発性・転移性) 定位放射線治療やIMRTが可能なので、根治に向けた実施を考慮します。近年、治療成績の著しい向上が認められている領域です。
前立腺がん 原発巣へのIMRTは55例に対して実施しました(2020年実績)。待機期間の短縮、治療期間の短縮に努めています。骨転移例への症状緩和治療のほか、去勢抵抗性前立腺癌mCRPCの骨転移例に対してはゾーフィゴ注(Ra-223)の適用が可能です。
子宮がんなど、婦人科腫瘍 手術治療のみならず,骨盤腔へのIMRTの適用など放射線治療にも力を入れています。腔内照射に関しては他の施設と連携・協同して治療を行っています。
悪性リンパ腫・多発性骨髄腫(造血器腫瘍) このグループの多くの疾患は抗がん剤に奏効しますが、放射線治療にも奏効します。治療全般として患者の肉体的・財政的負担の軽減を図るよう努めています。放射線治療としても副作用の低減を目指し、局所ブースト治療やIMRTの適用(2020年実績:8例)を図っています。
骨転移 骨転移は痛みを伴うだけでなく、病的骨折をも来す場合があります。脊髄・神経圧迫はその後の患者のQOLを著しく損なうので、一刻も早く治療する必要があります。当院では骨転移患者を原則として院内外を問わず事前に登録し、整形外科医・IVR医師等と協同で診療に当たる体制を取っています。腎癌骨転移、肺癌骨転移など,総数では全患者数の約2割が骨転移の治療を要する患者さんです。
脳転移 脳転移の患者も増加していますが、定位放射線治療(SRT)(いわゆるピンポイント照射)によれば、転移の個数が多くてもSRTの適用で改めて長期生存が期待できるまでになっています。当院ではリニアックでのSRTが可能で、治療選択に関する検討ののち、適応患者に対してはSRTを適用します。肺癌(2020年実績30例)、大腸癌(同3例)、腎癌(同3例)のそれぞれ脳転移に適用しています。

特色・強み

・高精度放射線治療として、画像誘導放射線治療を全例に実施しているほか、X線で適用可能な定位(体幹部定位)放射線治療(いわゆるピンポイント照射)、強度変調放射線治療IMRTを実施しています。設備・治療の記載を参照してください。                                        ・オリゴ転移oligometastasisへの対処 オリゴ転移oligometastasisとは近年とみに普及し始めている概念で、遠隔転移が生じても、その数は1~5個など少数に留まり、一定の患者の条件(仮にその部を照射などで制御した場合に安全に治療できる見通しがある、原発巣は制御できていることが望ましい)が許せばオリゴ転移として,定位照射などで対応でき、更に健康寿命を延ばすことができる。脳転移へのSRS/SRTの適用などはその顕著な一例である。遠隔転移でも「諦めない」姿勢に変化してきています。

主な手術・検査・設備等

リニアックTrueBeam

新病院への移転と共に導入されたリニアックTrueBeamは、最新の機能を有し、X線で実施可能なほぼすべての「高精度治療」の実施を達成できています。                               

画像誘導照射 (Image-Guided Radiation Therapy: IGRT)

新機器では体内の動きに合わせて標的(腫瘍)への照射をより精度よく、無駄なく照射するために、毎回の照射位置合わせや、照射中の移動などに、ExacTracやコーンビームCTなどを使って絶えず監視・修正することができます。ほぼすべての治療に適用していますが、殊に4門(1回の治療の際に照射する方向の数)以上の照射や特殊な照射など、複雑な照射治療を行う場合に威力を発揮します。

定位(および体幹部定位)放射線治療

多くの方向から集中して照射することでその部位の線量を格段に高めて、周囲の正常組織との線量の差を大きくします。「ピンポイント照射」とも呼ばれる照射法で、文字通りミリ単位の標的に狙い撃ち照射する方法をいいます。多くは脳の腫瘍(原発性や転移性)に適用されます。また体幹部定位放射線治療では、小さな末梢性肺がん(原発性、転移性)や肝臓の腫瘍などに適用します。よく知られる「ガンマナイフ」、「サイバーナイフ」などはいずれもこの定位放射線治療のために開発された専用の機器の商品名ですが、当院のリニアックでもこの技術の実施は可能で、令和2年には計61件(うち肺原発・転移に15件、脳転移に30件など)を治療しています。2名以上の放射線治療担当常勤医師がいることが条件となっています。

強度変調放射線治療(Intensity Modulated Radiation Therapy: IMRT)

IMRTは、高精度治療の代名詞のようにもいわれていますが、「腫瘍に放射線を集中させ周囲正常組織への線量を減らす」ことを、より効率よく実施するために、専用機能を持った治療計画コンピュータを用いて照射野の形状を変化させたビームを、固定角度から複数門で用いる、あるいは回転させて照射するなどして腫瘍の形により適した放射線治療を行う治療です。例えば前立腺がんの場合など、すぐ後方の直腸への線量を下げるためにはこの方法を用いるので、副作用を増加させずにより多い線量を腫瘍に照射することができます。すべての腫瘍に適用可能で、殊に前立腺がんや骨盤部腫瘍、頭頸部がん、脳腫瘍などで威力を発揮します。当科の令和2年の実績は計119件(うち、前立腺癌55件、骨盤部18件、頭頚部5件)に適用し、上述の定位放射線治療と合わせ、高精度照射の全照射件数に占める割合は42.5%と半数近くを占めています。2名以上の放射線治療担当常勤医師がいることが条件となっています。

定位(および体幹部定位)放射線治療

多くの方向から集中して照射することでその部位の線量を格段に高めて、周囲の正常組織との線量の差を大きくします。「ピンポイント照射」とも呼ばれる照射法で、文字通りミリ単位の標的に狙い撃ち照射する方法をいいます。多くは脳の腫瘍(原発性や転移性)に適用されます。また体幹部定位放射線治療では、小さな末梢性肺がん(原発性、転移性)や肝臓の腫瘍などに適用します。よく知られる「ガンマナイフ」、「サイバーナイフ」などはいずれもこの定位放射線治療のために開発された専用の機器の商品名ですが、当院のリニアックでもこの技術の実施は可能で、令和2年には計61件(うち肺原発・転移に15件、脳転移に30件など)を治療しています。2名以上の放射線治療担当常勤医師がいることが条件となっています。

放射線核医学治療・内用療法

去勢抵抗性前立腺癌骨転移(内分泌療法が効かなくなった、転移例)に対してゾーフィゴ注(Ra-223)、および早期甲状腺癌術後のアブレーション治療として外来でのI-131内服療法も当院で実施しています。後者は堺市内で唯一の治療実施施設です。


実績

疾患名 2019年
(症例数)
2020年
(症例数)
脳・脊髄 10 12
頭頸部 18 9
食道 18 25
肺・気管・縦隔 128 125
乳腺 109 120
肝胆膵 17 12
胃・小腸・大腸・肛門 48 42
子宮頸・体・卵巣・他 17 32
前立腺 50 63
他の泌尿器 17 15
造血リンパ系 29 29
皮膚・骨・軟部、他/良性 7/0 9/0
AYA世代(14歳以下)※重複 3(0)※重複 1(1)※重複
468 509

原著、総説、著書

題名 著者 著書・誌名
2019 腫瘍学と放射線生物学(遺伝子部分を除く) 池田 恢 診療放射線技術改訂14版下巻(南江堂)

地域の医療関係者の方へ

がん診療連携拠点病院として、地域の病院や在宅クリニックからの紹介を積極的に受け入れています。特に緩和的放射線治療(疼痛、出血、自壊など)は、外来通院が可能な患者であれば放射線治療のみでの受け入れが可能です。治療適応に迷うようなケースでも、お気軽にお問合せ下さい。

地域の患者さんへ

放射線治療は、がん治療の3本柱(手術、放射線治療、抗がん剤治療)の一つとして、根治的治療(がんを治す)から緩和的治療(不快な症状を和らげる)まで幅広くその役割を担っています。当院での治療技術としては、従来法の照射(3D-CRT)はもちろん、高精度治療(IMRT, VMAT, 定位照射など)も積極的に行い、年間約500例程度(約35%は高精度治療)と大阪府下でも有数の治療実績を誇っています。適応は担当医と相談ください。

研究発表

令和元年度

開催日 学会等 演題 演者
7月11日 日本放射線腫瘍学会、他2学会 放射線治療における第三者機関による出力線量評価に関するガイドライン2019. (ガイドライン作成小委員会委員・執筆者として参画) 池田 恢

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