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診療支援部門放射線技術科

更新日:

患者さんに安心・安全な医療が提供できるように研鑽を積んでいます。

当科では、35名の診療放射線技師が医師や看護師など専門性を有する多職種間で連携をとりながら、放射線診断部門・放射線治療部門で検査や治療に取り組んでいます。それぞれの部門で複数の各種専門資格をもった技師が、日々高度化していく医療技術に対応しながら、患者さんに安心・安全な医療が提供できるように研鑽を積んでいます。

木村 哲哉きむら てつや

体制

診療放射線技師35名(うち男性:25名、女性:10名)

業務内容

放射線診断部門では、一般撮影、マンモグラフィ、CT、X線TV、血管撮影、核医学といった放射線を使った検査のほか、MRIのように磁石と電波を用いる検査など様々な画像診断機器を用いた診療が行われています。特にCT、X線TV、血管撮影の領域ではIVR(画像下治療)という、身体への負担の少ない治療が数多く実施されています。さらに、三次救急医療施設としての使命を果たすべく、24時間365日の緊急検査・治療に対応できる体制をとっています。

また、放射線治療部門では、リニアック(直線加速器)による高エネルギーのX線や電子線を用いた、悪性新生物の治療が行われます。

放射線技術科では、医師の指示のもと、診療放射線技師によるこれらの医療機器の操作と管理、ならびに、患者さんや職員の被ばく管理や環境整備などが主な業務として行われています。

主な検査・設備

一般撮影

一般撮影室では、「息を吸って止めてください」でおなじみの、胸部X線撮影をはじめ、腹部X線撮影や、頭からつま先までのすべての骨・関節撮影を行います。2F診療エリアのほか、1F CT室横や救急外来に配置されており、患者さんの移動によるストレスを軽減できるように設計されています。

シーメンス社製 MAMMOMAT Reveletion

乳房撮影

2024年1月に、3Dマンモグラフィと呼ばれるトモシンセシス撮影が可能な乳房撮影装置を導入しました。 乳房撮影室では、乳腺のX線撮影を行います。専用の乳房撮影装置を用い、プラスチックの板で乳房を挟み、薄く広げて撮影するため、ときには痛みを伴うこともありますが、圧迫することで、放射線の量を減らし、病気が見つけ易くなります。圧迫の際には、様子をおうかがいしながら無理のないよう撮影いたします。また、当院では女性技師が対応します。

シーメンス社製
MAMMOMAT Reveletion

※シーメンスヘルスケア社のご厚意により掲載が許諾されています。無断複写・転載を固く禁じます。

X線TV

X線TV室では、X線を連続的に出力してリアルタイムに体を透かして見る「X線透視」を行うことができます。胃透視・注腸・嚥下造影等の消化管を見る検査や骨折時の整復・神経根ブロックなどの整形外科の検査、泌尿器科の腎盂・尿管・膀胱の検査や治療、婦人科の不妊症検査として子宮卵管造影など、汎用性の高い本装置は検診から救急まで幅広い分野で活躍しています。

日立製作所社製
CUREVISTA:2台
CUREVISTA Open:1台

※富士フイルムメディカル社のご厚意により掲載が許諾されています。無断複写・転載を固く禁じます。

GE社製 Revolution Apex Elite Optima CT 660

CT

2024年1月に256列CTを導入しました。これにより、従来と比べ大幅な被ばくの低減と画質向上を両立することができました。CTはX線を用いて体の横断像(体の輪切り像)を撮影する装置で、短時間で検査を行うことができます。その他、造影剤を使用することにより、脳血管や心臓・大血管といった人体に重要な血管の描出にも優れており、様々な方向からの観察や、三次元立体画像による、手術前のシミュレーションなどに大きく貢献しています。当院では土曜日の外来CTを実施しております。ご希望の方は主治医にご相談ください。

GE社製
Revolution Apex Elite
Optima CT 660

厚意により掲載が許諾されています無断複写・転載を固く禁じます。

MRI

MRIは体のいろいろな断面を撮影したり、造影剤を使用せず血流の情報を得ることができます。放射線被ばくはありませんが、強い磁場や電磁波を使うため、検査を受けることができない場合があります。手術などで体内に金属などを入れられている方は、必ずスタッフにお知らせください。当院では1.5テスラのMRI装置が2台稼働しており、17:00~19:30は夜間MRI検査を実施しています。ご希望の方は主治医にご相談ください。

PHILIPS社製 Ingenia 1.5T Omega Ingenia 1.5T CX

血管撮影

手足の血管から細い管(カテーテル)を入れ、X線を使用して心臓、頭、首、腹部の血管の検査や血管内手術をします。当院の血管撮影装置では、画像処理技術を用いて従来の約50%の低線量で従来と同等の画質を得ることができるようになり、より安全に検査・治療を受けていただけるようになりました。

PHILIPS社製 Allura Clarity FD10/10 Allura Clarity FD20/15

救急撮影(自走式CT)

救急CT室では、CT本体が移動しながら撮影できる自走型CTが稼働しており、寝台には特別な手術用寝台を使用しています。全身状態の悪い患者さんは、寝台の移動だけでも大きなストレスを受け、容態の変化につながりますが、この寝台を使用する事により、患者さんは寝台間を乗り移ることなく、救急診療室での診察からCT検査、血管造影、場合によっては緊急手術に至るまで、全ての処置を受ける事ができるという大きなメリットがあります。

SIEMENS社製 SOMATOM Definition AS+(Sliding Gantry Solution)

救急撮影(救急ハイブリッド手術室)

救急ハイブリッド手術室には、血管撮影装置と自走型CTで使用しているものと同じ手術寝台が設置されており、救急搬送された方を全身麻酔下で手術するだけでなく、X線透視や血管造影なども同時に行えるようになっています。
主として、外傷による出血の緊急止血術や手術、X線透視下での骨折の整復、創外固定などで使用されます。このほか、緊急を要するさまざまな部位のIVR(画像下治療)やX線透視下処置にも利用されています。

Canon社製 Alphenix Sky+

核医学検査

核医学検査は、ごく微量の放射線を放出するアイソトープ検査薬(放射性医薬品)を主に静脈から投与して診断や治療を行います。特定の臓器に集まりやすい性質をもつアイソトープ検査薬を投与し、そこから放出されるガンマ線をガンマカメラ装置で画像化して診断します。撮像時間は検査によって異なりますが、およそ30分から1時間ぐらいです。当院で導入したSPECT/CT装置は、従来のガンマカメラ機能画像にCTによる解剖学的画像を融合出来るため、画像の診断精度の向上が期待できます。

GE社製 Optima NM/CT640

放射線治療

放射線療法は、外科手術、抗がん剤治療と並ぶ、がん治療の三本柱のひとつとして数えられる有力な治療法で、放射線を腫瘍に当てて治療する「切らずに治す」治療法です。近年の放射線治療は機器の進歩により副作用が著しく軽減され、治療中・治療後の患者さんの生活の質(QOL:quality of life)を良好に保つことが可能です。当院では三次元放射線治療(3D-CRT)や強度変調放射線治療(IMRT)、定位放射線治療(SRT/SBRT)、放射線内用療法などの放射線治療を実施しています。

バリアン社製 TrueBeam
※Varian Medical Systems, Inc.のご厚意により掲載が許諾されています。無断複写・転載を禁じます。

その他

骨密度測定装置:1台、移動用X線撮影装置:6台、歯科用X線撮影装置:1台、パノラマ断層撮影装置:1台など

チーム医療

実際の医療現場では、診療放射線技師単独での業務の割合は少なく、ほとんどの業務は放射線科や各診療科の医師、看護師のみならず、事務職員などとともにチームとなって診療に携わります。そして、患者さんには安全で安心した診療を受けていただくこと、検査を依頼した医師には診断しやすい画像の提供を目標に日常の業務を行っています。

実績

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2021年度 2022年度 2023年度
一般撮影 65,102 66,989 73,034
骨密度検査 812 923 1,060
CT検査 30,463 31,693 34,382
MRI検査 9,097 9,682 10,426
核医学検査(放射線内用療法含む) 670 712 643
乳房撮影検査 3,877 3,900 4,418
血管撮影(救急・IVR含む) 1,324 1,386 1,624
X線TV(検診・透視処置・内視鏡治療・非血管IVR等含む) 2,757 2,943 3,332
放射線治療(のべ件数) 7,576 8,334 8,666
強度変調放射線治療(IMRT) 2,956 3,806 3,924
定位放射線治療(SRT/SBRT) 324 463 443

研究発表

研究発表

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開催日 学会等 演題 演者
令和元年5月28日 第4回SORAの会 当院の脳血流シンチについて 林 祐樹
令和元年5月28日 第4回SORAの会 骨シンチ~GI-BONE~について 中山 秀幸
令和元年10月5日 大阪円卓研究会 CS-SENSEにおける低コントラスト分解能評価 木村 哲哉
令和2年2月20日 第6回SORAの会 IMP:集積機序 林 祐樹
令和6年11月16日 第10回SORAの会 当院における心筋シンチの撮像条件について 林 祐樹

学術講演

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開催日 学会等 演題 演者
令和元年11月22日 第107回南大阪MRI研究会 組織の緩和時間を意識したシーケンス設定 木村 哲哉
令和2年1月26日 磁気共鳴専門技術者認定試験直前勉強会 MR機器:性能評価を中心に 木村 哲哉
令和2年2月1日 国立病院近畿放射線技師会 令和元年度第1回MR講習会 シーケンス設定についての考え方 木村 哲哉
令和3年2月21日 2020年度磁気共鳴専門技術者認定試験直前勉強会 MR機器:性能評価を中心に 木村 哲哉
令和3年9月16日 第110回南大阪MRI研究会 MR造影剤の入り口 ~MR専門技術者へのSTEP 1~ 木村 哲哉
令和4年2月13日 2021年度磁気共鳴専門技術者認定試験直前勉強会 MR機器:性能評価を中心に 木村 哲哉
令和2年9月25日 2022年度磁気共鳴専門技術者認定試験直前勉強会 MR機器:性能評価を中心に 木村 哲哉
令和5年1月8日 (公社)和歌山県診療放射線技師会主催
診療放射線技師基礎技術講習
画像評価・性能評価 木村 哲哉
令和5年9月17日 2023年度磁気共鳴専門技術者認定試験直前勉強会 MR機器:性能評価を中心に 木村 哲哉
令和6年9月25日 GE HealthCare主催勉強会 Revolution Apex Eliteの技術的特徴 藤原 健
令和6年7月6日 第35回関西GE HealthCare CT研究会 12年ぶりのCT装置更新!
750HDからRevolution Apex Eliteに更新して
藤原 健
令和6年11月23日 令和6年度大阪府下公立病院放射線技師会学術研修会 新規CT装置導入における使用経験とその評価について 宮内 亮典

著述

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雑誌名 著者 タイトル 巻 頁 年
日本放射線技術学会雑誌 木村 哲哉 教育講座-放射線技術学におけるファントムスタディ- MRI編
2.MRI性能評価用ファントム
Vol.77 No.6
p.624-630
2021
Magnetic Resonance in Medical Sciences Takatsu Y, Yoshida R,
Yamamura Y, Yamatani Y,
Ueyama T, Kimura T,
Nohara Y, Sahara T,
Nishiyama K, Miyati,T
Three-dimensional Gradient-echo is Effective in Suppressing Radiofrequency Shielding by a Titanium Mesh. Vol.20
p.182-189
2021
堺市立総合医療センター医学雑誌 吉村 浩亮,中西 健,大島 康慈,木村 哲哉 Interventional Radiology(IVR)における透視パルスレートの変更に伴う被ばく線量低減に向けた取り組み 第24巻,
48-52,
2023

患者さんへ

放射線診療は各種画像診断、IVR(インターベンショナルラジオロジー:画像下治療)、放射線治療など広範囲におよびます。私たち診療放射線技師は、患者さまに安全で安心な検査・治療を受けていただくために、医師や看護師など専門性を有する多職種間で連携をとりながら日々の診療に取り組んでいます。その中で、放射線を用いた検査をうけられる患者さまには、できる限り少ない被ばくで有益な画像を提供できるよう、新しい技術を取り入れながら、知識と技術の向上に努めています。

実務実習を希望される学生へ

私たち診療放射線技師の使命は、正確でスピーディな診断・治療に結びつく診療支援をおこなうことです。臨床実習では、これまで得た知識を実務へつなげることが必要になってきます。また、患者さんと直接ふれあう機会が生じることで、人としての礼儀や思いやりのこころが試されます。患者さんに「安全で安心かつ快適な検査・治療環境の提供」が出来るように、毎日の実習で医療人としての心構えとスキルを身につけてください。

各種資格・認定技師

1. 放射線管理関連国家資格

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専門・認定資格 取得者数
第1種放射線取主任者 6
第1種放射線取主任者(試験合格者) 7
第2種放射線取主任者 3
第1種作業環境測定士 1
エックス線作業主任者 1
ガンマ線透過写真撮影作業主任者 1
衛生工学衛生管理者 1

2. 学会認定・認定機構

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専門・認定資格 取得者数
検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師 9
X線CT認定技師 6
救急撮影認定技師 4
胃がん検診専門技師 3
磁気共鳴専門技術者 3
放射線治療品質管理士 3
医学物理士 2
放射線治療専門放射線技師 2
肺がんCT検診認定技師 1

3. 日本診療放射線技師会認定

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専門・認定資格 取得者数
臨床実習指導教員 3
放射線機器管理士 2
放射線管理士 2

4. その他研修・講習の修了者

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専門・認定資格 取得者数
条件付きMRI対応デバイス(CIEDs)植込み患者に対するMRI検査のための所定の研修 7
陽電子断層撮影診療全般に関する所定の研修 2
I-131による残存甲状腺破壊(アブレーション)の外来治療における適正使用に関する講習 2
塩化ラジウム注射液を用いたRI内用療法における適正使用に関する安全取扱講習 2
診療放射線技師臨床実習指導者講習会 5
日本医師会医療安全推進者養成講座 2
イットリウム-90標識抗CD20抗体を用いた放射線免疫療法の安全取扱講習会 2
放射性医薬品取り扱いガイドライン講習 2
医療情報基礎知識検定 2

医療被ばくの管理について

日々進化し続ける放射線医療技術は、患者さんの診断・治療に大きく貢献しています。

その一方で、患者さんがお受けになる放射線診療によって、健康障害が発生するのではないかという心配な気持ちも決して看過できる問題ではありません。当院では、2020年5月よりバイエル薬品社製医療放射線情報一元管理システム「Radimetrics」を用いて、CT検査、血管撮影、核医学検査等における患者さんの医療被ばく線量管理をスタートしました。

必要以上にX線を浴びていないか?日々の放射線検査は適切に行われているか?という観点で、患者さんごと、装置ごと、あるいは検査や治療の手技ごとに管理しており、これまで以上に被ばくの低減を心がけるとともに、安心・安全な放射線診療の提供に努めています。

※バイエル薬品株式会社のご厚意により掲載が許諾されています。無断複写・転載を禁じます

トモシンセシスについて

トモシンセシス(3Dマンモグラフィ)とは

従来のマンモグラフィ(2D)と同じ圧迫で、さまざまな角度から撮影することにより、こまやかな画像を提供できる撮影方法です。マンモグラフィでは乳腺も、しこりも白く写るため、従来のマンモグラフィ(2D)では正常な乳腺としこりが重なってしまい、しこりがわかりづらいことがあります。トモシンセシスでは角度を変えながら撮影することで、組織の重なりがなく、しこりがわかりやすい画像が得られます。そのため、乳腺の多い不均一高濃度や高濃度乳腺(デンスブレスト)の方でも診断がしやすくなります。

従来のマンモグラフィ(2D)と同じ圧迫で、さまざまな角度から撮影することにより、こまやかな画像を提供できる撮影方法
画像提供:シーメンスヘルスケア株式会社

画像提供:シーメンスヘルスケア株式会社

トモシンセシスの撮影方法

従来のマンモグラフィと同じように乳房を挟んで撮影します。装置の上部のみが回転し、およそ25秒ほどかけて撮影します。この間、息を止めることはありません。
人間ドック(オプション)で撮影する場合は、従来のマンモグラフィ撮影に続いてトモシンセシス撮影をすることで、1回の圧迫で両方の撮影を行います。

被ばくについて

日本人の平均的な厚さ(4cm)の乳房で、従来のマンモグラフィ(2D)とトモシンセシス(3D)を両方撮影しても、ガイドラインで定められた放射線量以内です。

女性の放射線技師が撮影します

当院では撮影技術の向上のため、日々訓練を積極的に行っており、全てのマンモグラフィ撮影を女性の放射線技師が撮影します。

※当ホームページ上で使用している内容を無断で複写・転載することを固く禁じます。

エリアディテクターCTについて

2024年1月に、新しい256列CTを導入しました。従来の64列CT(4cm)と比べてX線の受信部分の幅が16cmと広いためエリアディテクターCTと呼ばれています。
1回転で16cmをカバーできるようになり、頭部・心臓・整形領域や小児の撮影などをたった1回転で撮影することが可能となりました。その機能が最も役立つ領域の一つに循環器領域・心臓CTが挙げられます。また、最速0.23秒の超高速回転技術とDeep Learningを用いた画像再構成アルゴリズムにより、従来の装置では困難だった高心拍・不整脈の患者さんにも容易に対応できます。その結果、動きによる画像の劣化を抑えながらも被ばく線量の低減が実現し、正確な診断が可能になりました。

心臓CT 3次元再構成画像

心臓CT 三次元再構成画像

超高速回転により、ブレのない画像が得られアーチファクト低減により血管内ステントの内腔も評価が可能になりました。

股関節に人工骨頭を埋め込んでいる患者のMAR(Metal Artifact Reduction)画像と通常画像

股関節に人工骨頭を埋め込んでいる患者の
MAR(Metal Artifact Reduction)画像と通常画像

人工関節や金属のプレート等があると左の画像のようにアーチファクトが発生しますがMAR(Metal Artifact Reduction)処理をすることで右図のようにより明瞭な画像が描出できるようになりました。三次元画像作成に対しても有効な技術です。

脳梗塞患者のCTPerfusion(灌流)画像

脳梗塞患者のCTPerfusion(灌流)画像

1回転で16cmをカバーできるようになったため、頭部全体が撮影出来るようになりました。それにより、全脳のCT Perfusion(灌流)撮影が可能となり、脳梗塞で血管が詰まった状態の血流情報がわかり、治療すればまだ助けられる領域(ペナンブラ)が可視化できるようになりました。左図の青部分がペナンブラで赤い領域はすでに脳細胞が死んでしまい脳梗塞が完成してしまっている領域です。このCT Perfusion撮影が可能になったことで従来ではMRI検査ができなかった体内金属が入っている患者さんでも脳梗塞診断が可能になり、さらにMRI検査ではわからないペナンブラ領域の診断も可能になりました。

※当ホームページ上で使用している内容を無断で複写・転載することを固く禁じます。

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