フレイル予防事業
更新日:「人生100年時代」と言われているとおり、人の寿命は年々長くなってきています。この寿命のうち健康に過ごす期間(健康寿命)をできるだけ長くしたいという願いは誰しもお持ちです。
現在の健康寿命は男性72.68歳、女性75.38歳という結果がでており、実際の寿命(男性81.41歳、女性87.45歳)と比べて10年程度も短くなっています
1)。
「フレイル」とは、加齢に伴う予備能力の低下により、ストレスなどの回復力が低下した虚弱の状態です。そして「フレイル」には、様々なフレイルの状態が考えられています。筋力低下による身体的フレイルや認知機能の低下による精神・心理的フレイル、社会との繋がりが低下した社会的フレイルなどが存在します。東京都健康長寿医療センター研究所調査2)によると65歳以上の高齢者の約10%がフレイル、40%がフレイルの前段階であるプレフレイルであったと報告しています。
多くの人が健康な状態から、このプレフレイル、フレイルの段階を経て、寝たきり等の介護が必要な状態となってしまいます。年齢とともに筋力や認知機能が弱るのは自然な現象です。しかし、意識してフレイルの予防に取り組むことで、健康寿命が長くなる可能性があります。
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健康寿命の令和元年値について
- Murayama H, Kobayashi E, Okamoto S, et al. National prevalence of frailty in the older Japanese population: Findings from a nationally representative survey. Archives of Gerontology and Geriatrics, 2020.
堺ふれようプロジェクト
「堺ふれようプロジェクト」は、国のモデル事業として認められた事業で、堺市の高齢者の方にいつまでも元気に、この堺市で暮らしていただくためのフレイル予防の取り組みです。健康な状態からフレイル予防を意識して取り組んでいくことが、住民の皆さんの健康寿命を伸ばすことの、とても大きな助けとなります。
堺市立総合医療センターでは、産(企業)・官(堺市)・学(大学)・民(住民)の連携でフレイル予防活動を開始しました。当事業は、健康調査や採血、筋肉量等の測定を通して、日常での取り組みの効果を実感しながら、さらに運動や食事など各分野の専門家からのアドバイスやイベントの開催を通じて、楽しく続けられるフレイル予防にしたいと考えています。
住民の皆さんが主役となりフレイル予防に取り組むことが、「元気な住民がたくさん住む町づくり」につながります。健康寿命を3歳伸ばすことを目標に、そして堺市が元気な町のモデルとなればと願っています。
厚生労働省 老人健康増進等事業
厚生労働省補助金(老人保健健康増進等事業)の助成を受けて実施する事業を掲載します。
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年度 | テーマ番号 | 事業名 | 資料 |
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令和4年度 | 76 | 医療機関と産学官民との連携による複合的フレイル予防の試行に関する調査研究事業 | 令和4年度事業報告書 |