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2026年8月21日
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Sakai Medical Stories Vol.17 病院から地域へ、途切れない安心を――みなし訪問看護でつなぐ、住み慣れた我が家での暮らし

市民や医療従事者にとって“ほどよく専門的”で“温度のある情報”を配信する「Sakai Medical Stories」

   

Vol.17 病院から地域へ、途切れない安心を――みなし訪問看護でつなぐ、住み慣れた我が家での暮らし

看護支援室 師長(兼 入退院支援課 課長) 高林 登志子

医療技術の進歩や高齢化社会の進展に伴い、退院後も自宅で適切なケアや処置を続けながら生活する患者さんが増えています。
そうした中、堺市立総合医療センターで注目を集めている取り組みが、病院の看護師が患者さんの自宅を直接訪問して療養生活を支える「みなし訪問看護」です。
今回は、看護支援室 師長(兼 入退院支援課 課長)として、病院と地域をつなぐシームレスな看護体制づくりに尽力されている高林登志子さんにインタビューを行いました。
腹膜透析や胃ろうなどの具体的症例から、患者さんの「わが家で過ごしたい」という想いに寄り添う看護のこだわり、そして高林師長自身のパワフルなプライベートまで、たっぷりとお話を伺いました。

     

Q1.「みなし訪問看護」とは、具体的にどのような仕組みですか?

一般的に「訪問看護」というと、地域の訪問看護ステーションから看護師が訪問するイメージが強いかもしれません。
一方で「みなし訪問看護」は、当院の医師の診察を定期的に(月に1回以上)受けている患者さんに対して、当院の看護師が直接ご自宅へ訪問し、必要なケアやアドバイスを行う取り組みです。
    

Q2.一般の訪問看護ステーションとの一番大きな違いは何でしょうか?

訪問看護ステーションの場合、事前の契約手続き等が必要になりますが、みなし訪問看護は当院の患者さんであれば非常に簡易的な手続きでスピーディーに訪問できる点です。
「退院後にうまくケアできるか心配」「一度家に来て見てほしい」といった際に、単発からでも機動的に対応できます。
訪問エリアは片道30分圏内を目安としています。
          

Q3.これまでどのような患者さんへの訪問事例(ニーズ)がありましたか?

一番多いのは、腎臓内科の医師と連携して進めている「腹膜透析」の在宅導入のケースです。
腹膜透析は自宅で行う治療ですが、衛生管理や機器の設置場所など患者さんご家族の不安が大きいものです。
事前にご自宅へ伺い、エアコンの風向き(感染源対策)やベッドの位置、ペットの有無、機器設置スペース(畳2畳分)などを確認・アドバイスしています。
実物大のダンボールを持参して具体的にイメージしていただく工夫も行っています。
   

Q4.他にはどのような成功事例(エピソード)がありますか?

過去に「胃ろう」を作ったものの長年使っていなかった患者さんが、食事をとれなくなり開始することになった事例があります。
ご家族も注入方法が分からず不安で、患者さんご自身も「知らない人が家に入ってくるのは嫌だ」という方でした。
そこで当院の看護師が直接ご自宅へ伺い、手順やポンプの準備などを丁寧にご指導したことで、無事に在宅での栄養管理が開始でき、大変喜ばれました。
      

Q5.「病院の看護師」が訪問することの強みは何ですか?

病棟や外来での治療経過や患者さんの状態を熟知しているスタッフが伺うため、患者さん・ご家族に大きな安心感を持っていただける点です。
また、「評価や手技指導」として1〜2回だけ訪問して手技を確認し、問題なければ終了するといった柔軟な運用ができるのも病院直結ならではの強みです。
    

Q6. 地域社会や多職種との連携についてはどのように行っていますか?

実際に訪問してみて「継続的なケアが必要だ」と判断した場合は、速やかに地域のケアマネジャーさんや訪問看護ステーションさんへバトンタッチします。
急性期病院として短期間で退院を迎える患者さんと地域の生活をスムーズにつなぐ「架け橋」としての役割を果たしています。
       

Q7.訪問活動にあたって、チーム内での共有や工夫はどのようにされていますか?

現在、在宅療養支援係の専任看護師2名が中心となって訪問を担当しています。
依頼があった症例は毎日必ずカンファレンスを行い、「どの支援がこの患者さんに最適か」を徹底的に検討しています。
透析室の看護師など院内の専門スタッフとも連携し、学び合いながら質を高めています。
      
      

Q8.今後の課題や、力を入れていきたい取り組みは何ですか?

制度や効果について、院内の医師・看護師、そして地域の皆さんへの周知活動をさらに進めていきたいです。
「みなし訪問看護を使えば安心して在宅へ移行できる」という成果を可視化し、院内研修や事例発表を通じて周知を広げていきます。
     

Q9.当院のような高度急性期病院がこの取り組みを行う意義とは?

急性期病院では在院日数が短く、不安を残したまま退院せざるを得ないケースもあります。
病院から途切れることなく手厚いケアを届けることで、再入院の予防や安心感のある暮らしの継続につながります。
患者さんのQOL(生活の質)を高める上で非常に大きな意義があると感じています。
    

Q10. 最後に、看護支援室としての将来の展望をお聞かせください。

看護支援室には豊富な知識と経験を持ったベテラン看護師が揃っています。
患者さんが住み慣れた我が家で安心して自分らしく過ごせるよう、これからも院内・地域の多職種としっかり連携し、シームレスで質の高い看護体制を築いていきます。

     

Beyond the White Coat

― 白衣の向こう側 ―

ここからは、医療や仕事の話から少し離れて、休日の過ごし方や好きなものなど、日常のひとコマから見えてくるスタッフの人となりや、ちょっと意外な一面をご紹介します。
   

オフの日の過ごし方や、一番の趣味を教えてください!

スノーボードです!
シーズン中は年間40〜50日ほどゲレンデに通い詰めています。
今年3月には「バンクドスラローム」の大会に出場し、男性陣に混ざってがんばりました。


     

夏場は素潜り(スキンダイビング)をするため宮古島に行ってウミガメと泳いだり、スケートボードやサーフィンなどで身体を動かしたりするのが最高のリフレッシュです。

堺市内でおすすめの「美味しいお店」はありますか?

2つあります。
1つ目は堺区出島近くにある長崎ちゃんぽんの「浜浪」さん。
夜のお刺身や一品料理が絶品です。

2つ目は堺区昭和通の「あじ助」さんで、私が「世界一美味しいお好み焼き屋」と認定しています(笑)。 
うどんが入った「豚モダン」が特におすすめです!       

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