炭酸ガスでおなかを膨らませて、おなかの中に手術する空間を作ってから手術を行うため、通常の開腹術と比べて出血量が極めて少なく済みます。
腹部に約1cmの小さな穴を6カ所あけ、アームを挿入して手術を行いますので、極めて小さな傷口で済みます。
傷口が小さく、接触範囲も最小限で済む手術ですので、皮膚や筋肉を切開した痛みはほとんどありません。
傷口が小さいため、手術後の回復が早く、入院期間が短くなります。
手術後の痛みも少なく、手術の翌日には歩行可能で、すぐに動けるので血栓ができにくくなり、合併症のリスクを減らすことができます。
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「直腸がんのロボット支援下手術」は平成30年4月より、「結腸がんのロボット支援下手術」は令和4年4月より、日本国内でも健康保険の適用対象となりました。
従前の直腸がんにおける腹腔鏡下手術は、長い鉗子を使って骨盤底の狭く・深いところで操作を行うため、剥離・切離などの操作に制限がありました。
『ダビンチ』を使用する直腸がん手術は、腹腔鏡をさらに進化させた「術野が立体的で広く、鮮明」な3D画像で、骨盤深部でも微細な血管や神経を明瞭に把握できるようになりました。また、『ダビンチ』の鉗子は「人の指先以上の動き」を可能にし、より繊細な操作ができるようになりました。
また、複雑に血管が走っているなかでリンパ節郭清が必要となる結腸がん手術でも、複数の細い血管を切り離す、繊細な処置が求められますが、『ダビンチ』を使用することで血管周囲への精密なアプローチが可能となりました。
今まで以上に、より「繊細」で「安全」な手術を提供できればと考えています。