チーム医療周術期管理チーム
更新日:患者さんに安全に安心して手術を受けていただくことを理念として、平成26年に手術に関わる多職種によるチーム活動が発足しました。
周術期管理チームは、患者さんに安全に安心して手術を受けていただくことを理念として、平成26年に手術に関わる多職種によるチーム活動が発足しました。新病院開院に伴って、周術期管理チームの活動の柱である“手術を受ける患者さんへのサポート”を実践する拠点として1階総合サポートセンター内に「手術サポートセンター」を開設しています。
手術サポートセンター
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対象 | 全身麻酔を受けるすべての患者さんをサポートする予定です。 現在は、整形外科・外科・心臓血管外科・耳鼻科・泌尿器科の患者さん |
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内服薬確認 | 月~金 9:00~17:00(受付は16:30まで) |
術前リスク評価 | 月・水 9:00~17:00(受付は16:30まで) |
特色・強み
現在は、整形外科、外科(消化器・呼吸器・心臓血管・乳腺外科)、泌尿器科、耳鼻科の手術患者のうち全身麻酔を受ける患者さんを対象に、「手術サポートセンター」において以下のサポートを行っています。手術を受ける患者さんの術前の情報を集約することが可能になり、他職種連携チームの強みとして包括的な支援ができるようになりました。毎月1回の会議を行い、情報共有を行うことで外来・手術室・病棟と連携を図り、継続したサポートが提供できるようにしています。
薬剤師による周術期ハイリスク薬(主に抗凝固薬)の確認・休薬の提案
手術をするにあたって気を付けなければいけない薬があるため、薬剤師による内服薬の確認を行っています。お薬手帳や内服しているお薬を持参してください。
手術看護認定看護師を中心とした手術室看護師による術前リスク評価の開始
※現在は月・水曜日のみ実施しています。
1.リスク管理
患者さんの今までかかられた病気をお聞きして、手術や麻酔を受ける際のリスクを評価し、適切に対処を行います。必要時、麻酔科外来や術前呼吸器内科外来の紹介を行っています。
2.禁煙の推奨
喫煙したまま手術を受けてしまうと痰が多くなり、また術後の痛みから痰が出しにくくなり肺炎になってしまう危険性があります。そのため手術前3週間の禁煙を徹底しています。手術前の禁煙が守れない場合、手術が延期になります。禁煙に自信がない患者さんやどうしてもタバコを止められない患者さんには禁煙外来への紹介を行っています。
3.リハビリ科との連携
術前の日常生活動作をお聞きして、早期に社会復帰できるよう、必要に応じて理学療法士や言語療法士によるリハビリを術前から開始しています。
4.歯科口腔外科との連携
口腔環境が悪い状態で手術をすると、手術中の歯の脱落や術後に肺炎を起こしてしまいます。口や歯に関する状況をお尋ねして、簡単な指導を行ったり、必要に応じてかかりつけ歯科医院の受診を勧めたり、歯科口腔外科への紹介を行っています。
5.栄養相談
栄養状態が悪いまま手術をすると、術後感染などの合併症を起こしてしまう原因になります。そのため、術前の栄養状態をみて、体重減少のある患者さんや栄養状態の悪い患者さんには、管理栄養士による栄養相談を実施しています。
6.看護相談
安全に安楽に手術が行えるよう、手術室看護師が患者さんとご家族に面談を行っています。安心して手術を受けていただけるよう、麻酔や手術の不安や疑問にお答えします。
術後疼痛管理(APS)チーム活動開始
2023年4月から、麻酔科医・看護師・薬剤師による「術後疼痛管理チーム」の活動を行っています。手術後に「痛い」・「気持ち悪い」などの症状がある場合、「術後疼痛管理チーム」がサポートさせていただきます。
活動実績
平成27年度(介入件数 955件)
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内容 | 件数 |
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看護師によるサポートが必要だった件数 | 275 |
薬剤師が内服確認を実施した件数 | 955 |
理学療法士・言語療法士の介入が必要だった件数 | 38 |
歯科口腔外科受診 | 153 |
平成26年度(介入件数 36件)
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内容 | 件数 |
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看護師によるサポートが必要だった件数 | 15 |
薬剤師による内服指導が必要だった件数 | 14 |
理学療法士・言語療法士の介入が必要だった件数 | 19 |
口腔外科受診 | 36 |
研究発表
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開催年度 | 学会 | 演題 | 演者 |
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平成28年度 | 第29回 近畿呼吸器手術手技研究会 | 「周術期管理チームの立ち上げと現状について」 | 三渕 未央 他 |
平成27年度 | 第37回 手術医学会 | 「A病院での周術期管理チームの立ち上げとその効果について」 | 三淵 未央 他 |
平成26年度 | 第15回 関西がんチーム医療研究会 | 「周術期口腔機能管理と気管挿管時歯牙損傷」 | 小倉 孝文 他 |
市民講座
- 平成27年4月「安全に安心して手術を受けるために必要なこと」
院内勉強会
平成27年度
- 砕石位手術を受けた患者の術後観察と管理について
平成26年度
- 生体侵襲について
- 弾性ストッキングについて
- 術中体位について
手術室内勉強会
平成27年度
- インターネット講演会「まだまだあります、手術環境最適化のために私たち(麻酔科医・看護師)ができること ー筋弛緩とTOFウォッチによるモニタリングー」
平成26年度
- インターネット講演会「あなたの看護は繋がっていますか?周術期看護としての手術看護」