内科専門研修呼吸器内科
更新日:呼吸器内科の診療範囲は幅広く多岐にわたります。当科は「呼吸器疾患の全般をほぼまんべんなくカバーしつつ、かつ全てが質の高い診療」をめざして取り組んでいます。
すなわち、肺がん、呼吸器感染症、気管支喘息、COPD、気胸・肺嚢胞性疾患、急性・慢性呼吸不全、びまん性肺疾患、膠原病関連肺疾患、サルコイドーシス、肺疾患合併肺高血圧症、人工呼吸器管理、呼吸器ケア、呼吸リハビリテーション、睡眠呼吸障害、呼吸器疾患栄養療法など呼吸器内科全領域に精通することを心がけています。また、呼吸器外科と合同カンファレンスを行い、協力して患者の治療に取り組んでいます。
さらに当科の特徴として多職種協同の取り組みを積極的に行っており、呼吸ケア・リハビリテーションチーム(RCT)、栄養サポートチーム(NST)、緩和ケアチームなどの活動も担っています。
各種学会認定施設
- 日本呼吸器学会認定施設
研修目標・内容
3か月間の研修(ローテート)の場合
総合的診療能力として必要な呼吸器疾患の基本的な診療方法を身につけてもらいます。
身体所見の取り方、胸部単純X線の読影、呼吸機能検査の基本的な評価、酸素療法の選択と適切な使用、気管支喘息発作・COPD急性増悪への対応などを学んでもらいます。
1年~1年半の研修(Fix)の場合
以下の目標があります。
- 年間100~120例の入院を受け持つ。
- 肺がんの診断と治療計画を独力で立てられるようにする。
- 肺炎・COPD 気管支喘息の入院と外来の管理に熟達する。
- 気胸・胸水の胸腔カテーテル挿入および管理が確実にできる。
- 酸素療法を指導的立場で用いることができる。
- 挿管人工呼吸および非侵襲型人工呼吸による呼吸不全治療ができる。
- 胸部単純X線と胸部CTの画像診断が独力でできる。
- 気管支鏡および経気管支的診断治療手技を安全に行うことができる。
- 睡眠ポリグラフ検査の実施と評価ができる。
- 局所麻酔下胸腔鏡・超音波気管支内視鏡を指導医と共に実施できる。
研修修了までの目安は、気管支鏡150例、トロッカーカテーテル挿入とその後の管理20例、ICUでの重症呼吸不全症例受け持ち10例です。
指導体制
現在、常勤医8名と後期研修医1~2名が、初期研修医1~2名とともに診療しています。
呼吸器外科的な部分については、外科医からの指導を受ける機会があります。
内科専門研修終了後の進路
今後、呼吸器領域の専門研修プログラムを整備する予定です。
また、西日本呼吸器内科医療推進機構を通じて希望する施設に就職する機会も得やすいようになっています。
希望によって、京都大学医学部呼吸器内科大学院などへの進学も奨励しています。
指導医からのメッセージ
今後日本は超高齢化社会を迎え、複数の併存疾患を持った患者さんが増えると予想されます。
そうした患者さんの診療には自身の専門分野以外にもジェネラルな知識が必要です。
当科ローテート中に、呼吸器のcommon diseasesの診療と適切なタイミングでの専門医コンサルトskillを身につけていただきます。
また、当科は症例数が多く、将来呼吸器内科医をめざす方にとっても急性疾患・慢性疾患・がんなどバランスよく経験できる環境を提供できると考えています。教え好きの若手スタッフが多く活気のある科です。
ここまで読んで迷っておられる方はぜひ見学にお越しください。